僕たちの夜

 


今日も僕たちの夜はやってくる。

夜は僕のものだ。きらきら輝いている星がみたいなんて、君と過ごすための口実だ。

静まり返った夜に聞こえてきた、途切れ途切れの声は、僕だけにしか聞こえていない。

特に何も話すことがなくても、あのひとの声が聞きたくなって、あなたが、どこかにいることをなんとなく、確かめたくなって。

だけどやっぱり、静かにひとりで、ただただ夜明けを待ち続ける。

郵便配達の音が聞こえてきて、顔も見えない早起きの彼らに朝を知らされる。