恐怖と希死念慮

僕の前だけの君は好きだけど、僕以外のみんなの、誰かの前の君は、怖いなあと思った。

君は僕とは違う家庭で育って、違う学校に行って違う時を過ごしてきたんだから、君が何を考えているかなんてわかるはずもないけど、理解したいのに、知りたいのに。エゴだって知ってるけど、それは君には関係のないことだって、わかったんだけれど。

ずっと理解されたいと思ってきた。どうしてこんなに苦しくて、しんどくて、死にたいのに、誰もわかってくれないし、助けてくれないんだろって思ってきた。でも、わかるよって言われても、それはわかってないし、私の希死念慮なんて誰にも理解されないんだろうし、理解されなくていいから、君が笑っていられたら別にそれだけで十分かなと思うようになった。僕だって君のことを理解できてないんだから。

ほんとは人といるのなんて、しんどいんだろうけど、ひとりでいると寂しくて耐えられなくて自分で自分の首を絞めてる。

僕に価値があるなんて、君は嘘が上手だから信用してはいけないよ。忘れてはいけないよ、頑張らないと優しくしないとみんな離れていくんだ。僕は、僕が思っているよりも馬鹿だから。君は、僕が思ってるよりも弱いから。

純粋な子供のように、素直に、シンプルに優しくしたいと思った。今の自分は死んでしまえと何度も思った。死にたいとも、殺したいとも何度も思った。

生活のこととか、仕事のこととか、明日のこととかそんなことよりもっと、昨日読んだ漫画のこととか、散歩中に出会った猫とか、今度行きたい喫茶店の話とかくだらなくて、好きなことの話だけ続けられるなら、もう少し一緒にいたいなあ。