救急車、愛しい人、雨

救急車の音が聞こえる。 自分は死にたいのに、 それとは反対に生きようと必死になっている人、それを助けたい人がいる。 午前4時すぎ 少し明るくなってきた頃。 愛しいひとが眠るかわいい寝顔をみて。 タバコの火をわけてあげたぼろぼろの服を着たあのおじい…

痛み、そして悲しみが全てだ

死にたい。 もう疲れた、もういやだ。 死にたいなんてこと、普通の人なら思わないのか?それを知ってはじめて自分が異常なんだと思った。死にたいなんて感情が湧いてこない人間なんてあたりまえに存在してて、死にたい感情を理解できない人間なんて沢山いる…

ばらの花たち

ばらの花束が届いた。 段ボールに収まった大きなばらやカーネーションで、ピンク色の紙に包まれたとても綺麗な花束だった。 その花束をみていると、苦しかった。だから、綺麗な川に流してしまえば、花は綺麗なままで苦しさから解放されると思った。 一本一本…

夜の公園、紫陽花の蕾

やめたくてもどうしてもやめられないものがあって なんとかしたくてもできないものがあって はじめからやめる気もなんとかする気もないのかもね 逃げたり誤魔化して過ごしても真っ新にはなれないなあ そんなこんなでもう6月です。

恐怖と希死念慮

僕の前だけの君は好きだけど、僕以外のみんなの、誰かの前の君は、怖いなあと思った。 君は僕とは違う家庭で育って、違う学校に行って違う時を過ごしてきたんだから、君が何を考えているかなんてわかるはずもないけど、理解したいのに、知りたいのに。エゴだ…

太陽の手、月の背中

薄暗い部屋の明かりに、ぬくもりのある太陽の手に緩く触れた。 僕は、何をしたいのかがわからないから、君が楽しそうで笑ってたらいいなと思った。 夜中に潰れそうになって、どうしようもない時、月の背中を見た。 急にどこか他人のような冷たさがひっそりと…

徒歩30分

似合わないスーツには少ししわがよっていた。 近所の野良猫はあくびをしていた。 川沿いの桜の蕾は少し膨らんでいた。 このまま電車に乗り続ければ君の街まで行けるのになと思ったけど、結局降りて家に帰った。 今なら、あの時のあなたの気持ちもわかるんじ…

最後の日

インスタもスマホも大っ嫌いだけどなんかずっと捨てられなくて、ズルズル見てて、だって現代っ子だからねえって。みんなが幸せな時間とかを送ってくれるのが好きだなあ。 深夜に起こしてごめんねって心配かけて、ごめんねって。 やりたいなあってひそかに思…

無題

「僕は先に行くね」 そう言うと、君は少し傷ついた顔をして黙り込んだ。 なぜそういう顔になったのかわかったし、僕のせいだったし、気づいていたけど気づかないふりをした。 僕は不安で仕方なかったのだ。 それで君の優しさに甘えていたのだ。 君の目をまっ…

僕は幽霊になった

幽霊になればあなたの気持ちがわかると思った。君が何を考えているのかわかると思った。あのひとの優しさはいつも静かで、繊細で、でも崩れることはなかったから。 僕は幽霊になった。 君のつむじが見えた。ボサボサの長い髪を大きめのマフラーにうずめて、…

ふたご座

僕らの人間関係なんて、ちょっとしたことであっけなくおわる。いつの間にか消えて忘れてしまうことだってあり得る。 崩れる時なんて、一瞬で。それは、ほんとうに些細なことで。それは、そんなに重要なことではなかった。 ふたご座流星群は、去年も見られな…

6月の雪

6月に雪が降った。 昔聴いていたバンドの歌詞でも夏に雪が降っていたし、割と最近見た映画でも、夏に雪が降っていたことを思い出して、なんとも言えなくなった。よくあることなんだなと思った。 12月には雪は降らなかったけど、1月は何度か降ったような気が…

真っ白2

横向きに寝て床ぺろ白さん 寒いからかキュってなってる大福白さん

真っ白1

にゅぎゅっとして端のあったかいとこにいるし、手がちょっと伸びてるのかわいい

彼女

「しにたいの」 彼女はそう言った。 正確には言葉は発していないが確かにそう伝わった。 彼女は苦しんでいる。誰かの前で涙を流すことも、波に逆らうこともできずに。 「彼女は、夢を見ていたんだ」 桜模様の時計台。その下にいる誰かが、目を細めて彼女を優…

あれは嘘だった気がする

「頑張らなくていい」は他人の優しい嘘であると気づく。 なんにも考えてないふりをして、思ってもない言葉を並べて、感じたくないことまで感じて、そしてその飲み込んだもの全て吐きだすような感覚。 どうしようもない嫉妬。それは自分は特別じゃないと知っ…

弱虫

きみは線路に飛び降りて、 狂ったように笑いだした。 ホームの人々の視線がきみに集まりざわざわし出すなかで、 その目はまっすぐにぼくを見ていた。 まるで、 そっちに行けないぼくを見透かしたように。

僕たちの夜

今日も僕たちの夜はやってくる。 夜は僕のものだ。きらきら輝いている星がみたいなんて、君と過ごすための口実だ。 静まり返った夜に聞こえてきた、途切れ途切れの声は、僕だけにしか聞こえていない。 特に何も話すことがなくても、あのひとの声が聞きたくな…

2018

あの子のことを好きと言っていた同級生に会った。そのひとはもうあの子のことを思ってはいなかった。隣には別の子がいて、楽しそうにしていた。 いろんなことを乗り越えて今があるとしても、 忘れたんだろうなあとか。あのときあんなに必死だった気持ちは、…

流れ星たちよ

たくさんの星を見た。流れ星を見た。 たくさんのもので溢れている街では見れない星たちだった。 ここで、こんなにたくさんの星が見れることなど忘れていた。 大事なものだったのかもしれない。 明るすぎるあの場所は、ほんとうは存在する星たちまで見えない…

甘いバターの香り

地下改札にただようバターの甘い香り。 たぶん、いままで忘れてきたもの。 そんなものがきっとこれなんだろうなって。 わけわかんないなあ。 あのときはそれが全てで。でももう覚えてなくて。 いつからか、どうしたいとか何考えてるのかとかもわかんなくなっ…

約束の花火

深海魚観に行って、吸ったことのない煙草を吸ってみて、気がすむまでお酒を飲んで、知らない土地のサイゼリヤに行って、最後にこの極寒の冬の中、海辺で花火しようって約束。 なにひとつ実現しなかったけど、静まり返った湖に映る小さな光。空に浮かぶ星たち…

何度も見る夢の話をしよう

昨晩、君の夢をみた。 夢のなかでは隣にいたんだ。そばにいたんだ。 手を伸ばせば触れられたんだ。 --------- また、君の夢をみた。 起きたあとに残るのは、君の顔に貼りついている、なかなか忘れられない罪悪感とそれから、今となってはどうにもできない後…

不器用で不幸でもがいて死んじゃおうよ

不器用で不幸でもがき苦しんでる方が人間らしくていいと思う。 生きている感じがとてもする。 つらいことはたくさん感じてきた。 つらいことをたくさん感じてきたということは人の痛みがその分わかるということで、弱いひとは弱いひとの気持ちがわかる こう…