ばらの花束が届いた。
段ボールに収まった大きなばらやカーネーションで、ピンク色の紙に包まれたとても綺麗な花束だった。
その花束をみていると、苦しかった。だから、綺麗な川に流してしまえば、花は綺麗なままで苦しさから解放されると思った。
一本一本、ゆっくりと川に流した。
そのまま、海にたどり着いてほしい。
大きな、ピンク色の花びらをまとって、
タバコの白い煙と一緒に、ゆっくりわたしの前から遠ざかっていっていずれ暗闇に消えていった。
わたしの虚しさも一緒に連れていってくれたらよかったのになあ。
おやすみ。さよなら。ばらの花たち。
どうか美しく、理想のままでいてね。